【一級建築士】パッシブデザインについて解説！！『環境設備』

パッシブデザインとは

パッシブデザインとは、自然エネルギーを利用し、快適な室内環境を得られるような設計手法です。

代表的な自然エネルギーとしては、自然採光や自然通風、太陽熱があげられます。

これらのエネルギーを最大限に利用して、快適な室内環境を実現しながら省エネルギーにも配慮することが求められています。

簡単に言いますと、建物を工夫して、自然エネルギーを積極的に利用しましょうという訳ですね。

建物の設備によって、省エネルギー化を行う手法ではないので、間違わないように注意しましょう。

それでは、代表的なパッシブデザインを挙げていきたい思います。

自然風の利用

自然採光の利用

日射遮蔽

高断熱・高気密

主にはこれらが挙げられます。

それでは、一つ一つ解説していきましょう。

自然通風を利用する代表的な手法には、開閉式トップライトや外壁の開口部があります。

重力換気や卓越風を利用し、建物内に自然通風を発生させます。

自然通風を確保することで、中間期の空調エネルギーを低減することができます。

※卓越風：ある地域で、ある特定の期間に最も頻繁に現れる風向きの風です

自然光を代表する手法には、トップライト、ハイサイドライト、光庭があります。

建物の天井から光を取り入れる手法で、通常の窓と比べて採光を確保しやすく、室内を明るくすることで、省エネルギーにすることができます。

天井付近に設ける高い窓のことを言います。トップライトと同様に通常の窓と比べて採光を確保しやすく、壁面照度も高くすることができます。

建物内に自然光を取り入れるために、建物に空間を設け、その空間から自然光を室内に取り入れる手法です。

暗くなりがちな室内に有効活用できます。

夏期や中間期に侵入する日射を遮ることで、室内を涼しく保ち、冷房エネルギーを削減する手法です。

日射遮蔽には、建物の室内側又は室内側にルーバーを設けることで、日射遮蔽する方法がイメージしやすいかと思います。

それ以外には、

・断熱により日射の侵入を防ぐ

・塗料により屋根や外壁から日射の侵入を軽減する

・換気によって、室内に入る熱を少なくする

・庇により日射を少なく少なくする

等も挙げられます。

こちらは読んで字のごとく、建物の断熱性能やサッシ等の気密を高くすることで、熱損失を限りなく少なくする方法です。

高断熱にすることで、冬期の熱損失を防ぐとともに夏期の日射を抑制することができます。