消防用設備
近年、頻繁に発生する地震・津波による被害により、建物への影響が大きくなっています。
そのため、建物に求められる防災機能の重要性が高まり、防災設備の重要性が増してきています。
防災設備とは、建物およびその居住者屋利用者を災害から守るために設ける設備の総称で、一般には火災を対象として設ける『消防法による消防用設備』を指します。
消防用設備とは以下の4つに分類されます。
・消火設備
・警報設備
・避難設備
・消防活動用設備
それぞれ、建物の規模、種別、構造、収容人数によって、設定基準が定められています。
今回は、消防用設備の中でも『消火設備』について解説していきます。
消火設備
消火設備は、初期消火により火災の拡大を抑制し、鎮火させるために設ける設備のことです。
代表的な消火設備としては、
・消火器
・屋内消火栓
・スプリンクラー
等があげられます。
消火器は普段目にするものなので、今回は割愛します。
屋内消火栓
屋内消火栓は、初期消火のために居住者が使用する設備です。
水を放出し、水による冷却作用によって、消火を行います。
学校等でみかけることがよくある、大きな消防用の箱ですね。
屋内消火栓の中には、消火栓、ホース、ノズル等が入っており、消火活動が行いやすい、共用部の廊下等においてあることが多くあります。
また、これらを使用するために付帯設備として、
・消火水槽(消火用水)
・消火ポンプ(加圧送水装置)
・非常用電源
が必要となってきます。
消火ポンプは、水源の近くに設置する必要があるため、1階又は地下1階の消火ポンプ室に計画する必要があるので、覚えておきましょう。
屋内消火には、大きく分けて2種類あります。
・1号消火栓設備 警戒半径:25m
・2号消火栓設備 警戒半径:15m
建物の全てを警戒半径内にてカバーできるように計画し、消火できるようにする必要があります。
この部分が出題されることが多いので覚えておきましょう。
スプリンクラー
スプリンクラーとは、火災が起きた際に自動的に天井から散水し、消火する設備です。
自動的に検知し、散水してくれるため、初期消火に有効な設備となっています。
スプリンクラーには大きく分けて下記の2種類あります。
また、閉鎖型には様々な種類があります。
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