【一級建築士】受水槽方式について解説!!『環境設備』

一級建築士

受水槽方式について解説

給水方式

建物の給水方式は、大きく分けて2つあります。

①:引き込み元の水道本管から直接給水する『水道直結方式』

②:受水槽に貯水してから給水する『受水槽方式』

この二つに分類されます。

その中でも今回は『受水槽方式』について説明していきます。

受水槽方式とは

建物内に給水し、その給水したものを『受水槽』という水を貯める箱に一度水を貯めます。

その後、貯めた水をポンプを通じて、各階に給水されていきます。

※受水槽方式の給水方式をポンプ直送方式といいます。

また、受水槽の貯水量は、建築全体の1日の使用量の1/2程度とします。

そして、受水槽サイズは容量の80%が貯水量にあたるように決定します。

※ 一日の使用量の算出方法は建物用途によって異なってきます。

給水量の目安について

建物には必要給水量を決定する必要があります。

それは、用途によって異なり、一人当たりの使用量から算出する方法や設置する水栓の数から算出する等があげられます。

建物の種別によって、おおよその目安は決まっていますので、下記の表は覚えておきましょう。

一日の使用水量
建物種別 一日の使用水量 有効人員棟等
事務所ビル 100L/人・日 10㎡/人とし、0.1人/㎡と算出
集合住宅 200L/人・日 入居者数を2LDK:3人
ホテル 400L/客・日 宿泊人数により算出
レストラン 80L/客・日 厨房を含む
点検スペースについて

受水槽を設置するためには、点検スペースについても考える必要があります。

以下の図のように

・周囲には60㎝以上

・上部には100㎝以上

の点検スペースを設け、点検できるようにする必要があります。

 

 

一級建築士製図試験で考えること

設計するためには、建物の設計使用量を想定しましょう

例をもとに解説します。

1日の使用水量が42tの場合は以下となります。

計算例) 42t × 1/2 ÷ 0.8 ≒ 27t となります

そのため、受水槽の大きさは、以下のように大きさを決定します。

W4m×D3.5m×H2m

こちらで、4×3.5×2=28t

となりますので、想定の27tを確保することができます。

受水槽の大きさが想定できましたので、直送ポンプ及び点検スペースを考慮しますと、おおよそ35㎡(7m×5m)の部屋の大きさが必要になってきます。

製図試験では、ここまでの計算は求められないかとおもいますが、部屋の大きさの理解をしておくだけで、小さな部屋を作ってしまうことはなくなるかと思います。

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